苫小牧市立丸山小学校

昭和24年2月18日開校   昭和57年3月31日閉校


平成22年5月訪問



千歳市から支笏湖へと向かう道道16号線と
札幌市からの国道453号線の交差点
そして大滝村と苫小牧市を繋ぐ国道276号線の分岐点辺り
苫小牧市の最北部 千歳市との境界付近
周りはとても開けてはいるが人気の無い山の中
その風景からこの丸山小学校跡地へ入る道が残されている


ここは旧営林署の苗圃等に従事する人々で賑わった丸山地区
写真の道の両脇にはその営林署職員住宅が建ち並んでいた









建物は全て消えてしまったが
生活道路を照らしていたであろう街灯が一つ残されている









以下苫小牧市史より
昭和22年4月から9月にかけて
丸山地区に樺太からの引揚者40戸の入植があった
このため集落の戸数は一挙に73戸となる
小学校の児童は丸山に学校がないため
約4キロ離れた千歳町烏柵舞小学校(閉校時水明小学校)へ通学していた

しかし毎年冬になると1・2b積雪があり
唯一の交通機関であった王子製紙苫小牧工場専用線は
不通になって通学出来ずに陸の孤島となる

このため住民はぜひとも丸山に小学校を設置しようと気運が高まり
苫小牧市は分校設置を議決し道教委の設置認可となる
昭和24年2月 苫小牧東小学校丸山分校として児童数31人で開校した


木々の向こうにその跡地がある









校舎が建っていたと思われる付近を探す
木の下に何か石碑のようなものが









木陰に隠れるように記念碑が
夏場は草に埋もれているかもしれない









「丸山小学校の跡」
ここに丸山小学校栄光の歴史を讃えて
この碑を建立する
昭和五十七年十一月

裏側には開校年と閉校年が刻まれている









校庭跡は今でも何かに使われているのか
広々とした空間が残され伐採した木が置かれていた

広大な国有林で森林事業に従事していた苫小牧営林署職員であったが
国の行政改革に伴い その機構が逐次整理統合されていった
丸山事業所も例外ではなく大幅に縮小され
マイカーによる通い職員が増加し児童数が減少
わずか4人になってしまう
林野庁行政改革による配置転換もあり
将来的にみても丸山地区の人口増は絶望的となり
丸山小学校は廃校することとなった

昭和57年3月
苫小牧市唯一の山間の複式校
丸山小学校は永遠に消え去ったのである
苫小牧市史より抜粋





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